ここから本文です。
高齢者帯状疱疹ワクチン予防接種について
令和7年4月から65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。
帯状疱疹ワクチンを接種することによって、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
対象の方で、接種を希望される場合は、接種費用の一部助成を受けることができます。
目次
・定期接種の内容(対象者/使用するワクチン/自己負担金/予診票の送付/接種方法/その他)
・帯状疱疹ワクチンについて(ワクチンの効果/ワクチンの安全性)
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹についての詳細は、厚生労働省のホームページまたはリーフレットをご覧ください。
高齢者の帯状疱疹ワクチン(厚生労働省ホームページ)
高齢者帯状疱疹リーフレット
定期接種の内容
対象者
令和7年度の対象者は、出雲市内に住民票があり、次の1~3のいずれかに該当する方です。
1 | 令和7年度中に65歳になる方 |
2 | 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障がいがあり日常生活がほとんど不可能な方 |
3 |
令和7年度中に70、75、80、85、90、95、100 歳になる方,100歳以上の方 |
【参考:令和7年度対象者の生年月日】
・65歳になる方 ・・・ 昭和35年4月2日 ~ 昭和36年4月1日生まれ
・70歳になる方 ・・・ 昭和30年4月2日 ~ 昭和31年4月1日生まれ
・75歳になる方 ・・・ 昭和25年4月2日 ~ 昭和26年4月1日生まれ
・80歳になる方 ・・・ 昭和20年4月2日 ~ 昭和21年4月1日生まれ
・85歳になる方 ・・・ 昭和15年4月2日 ~ 昭和16年4月1日生まれ
・90歳になる方 ・・・ 昭和10年4月2日 ~ 昭和11年4月1日生まれ
・95歳になる方 ・・・ 昭和 5年4月2日 ~ 昭和 6年4月1日生まれ
・100歳になる方 ・・・ 大正14年4月2日 ~ 大正15年4月1日生まれ
・100歳以上の方 ・・・ 大正14年4月1日以前生まれ
使用するワクチン
帯状疱疹ワクチンには「生ワクチン(ビケン)」と「組換えワクチン(シングリックス)」の2種類があり、どちらか一方を接種します。
接種回数や接種方法、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
- 生ワクチン(ビケン)・・・・・・・・・・・・・・・1回接種
- 組換えワクチン(シングリックス)・・・・・2回接種(2か月以上の間隔をあける)
詳しくは以下をご確認ください。
自己負担金
- 生ワクチン(ビケン)・・・・・・・・・・・・・・・ 4,000円
- 組換えワクチン(シングリックス)・・・・・ 9,000円(2回で18,000円)
※接種日時点で、生活保護世帯の対象者の方は、申請により自己負担金が免除になります。
予診票の送付
対象者1および3の方については、4月下旬頃に案内文書、予診票およびワクチンの説明書を郵送する予定です。
※対象者2の方については、かかりつけ医にご相談ください。
【注意事項】
出雲市から郵送する予診票は1枚です。
組換えワクチンの接種を希望される場合は、接種を実施する医療機関から2枚目の予診票を配布します。
接種の流れは以下のとおりです。
接種方法
案内文書とワクチンの説明書をよく読み、接種を希望するワクチンを選択したうえで医療機関に予約してください。
- 接種期限:令和8年3月31日(火)まで
-
接種場所:高齢者帯状疱疹予防接種実施医療機関(PDF/127KB)
※医療機関によって取り扱うワクチンが異なります。
生ワクチン(ビケン)を接種する場合
1.案内文書からご希望の医療機関を選び、予約する 2.予診票に必要事項を記入し、医療機関に忘れずにもっていく 持参物:予診票 3.接種を受ける 4.医療機関に自己負担金を支払う |
組換えワクチン(シングリックス)を接種する場合
1.案内文書からご希望の医療機関を選び、予約する 2.予診票に必要事項を記入し、医療機関に忘れずにもっていく 持参物:予診票 3.接種を受ける 4.医療機関に自己負担金を支払う 5.医療機関から2枚目の予診票を受け取る 6.2ヶ月後以降に上記2~4を繰り返す(2回目の接種) |
※接種期限までに2回の接種を受けるためには、1回目を令和8年1月31日(土)までに受けてください。
その他
- 組換えワクチン(シングリックス)の2回目の接種が令和8年4月1日以降になった場合、2回目は定期接種の対象外です。
- 帯状疱疹にかかったことのある方も定期接種の対象になります。
- 定期接種の対象者が既に一部の接種を任意接種として行った場合は、残りの接種を定期接種として扱います。
-
帯状疱疹ワクチンの交互接種は認められません。
(1回目に組換えワクチン、2回目に生ワクチンのように異なるワクチンを組み合わせた接種は不可) - 他のワクチンとの同時接種については、医師が特に必要と認めた場合に行うことができます。ただし、生ワクチンとそれ以外の注射生ワクチンの接種間隔は27日の間隔を置く必要があります。
帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(阪大微研:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)と組換えワクチン(GSK社:シングリックス)の2種類があり、接種回数や接種方法、効果とその持続期間、副反応などの特徴が異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
種類 | 生ワクチン | 組換えワクチン |
---|---|---|
製品名 | 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 | シングリックス |
接種方法 | 皮下に接種 | 筋肉内に接種 |
接種回数と間隔 | 1回 | 2回(2ヶ月以上の間隔をあける) |
接種条件 |
病気や治療によって、 |
免疫の状態に関わらず接種可能です。 |
ワクチンの効果
帯状疱疹に対するワクチンの効果は次のとおり報告されています。
帯状疱疹に対する効果 | 生ワクチン(ビケン) | 組換えワクチン(シングリックス) |
接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | ー | 7割程度の予防効果 |
※合併症の一つである、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
ワクチンの安全性
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。また、頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
主な副反応の発現割合 | 生ワクチン(ビケン) | 組換えワクチン(シングリックス) |
70%以上 | ー | 疼痛※ |
30%以上 | 発赤※ | 発赤※、筋肉痛、疲労 |
10%以上 | そう痒感※、熱感※、腫脹※、疼痛※、硬結※ | 頭痛、腫脹※、悪寒、発熱、胃腸症状 |
1%以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感※、倦怠感、その他の疼痛 |
※ワクチンを接種した部位の症状