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写真でたどるあの日の荘原(荘原コミュニティセンター)
荘原と小泉八雲・セツ
(深掘り) 奥が深い、深い 出雲弁![]()
ばけばけの出雲弁が放映のたびにグレードアップしているようです。どの役者さんも当初より「出雲弁」が馴染んで自然に聞こえるように感じます。佐野史郎さんは地元枠。演じる江藤知事の見事な出雲弁(松江弁)は、違和感なく聞こえます。「にしこおりくん(にしこぉりくん)」と小さく発音する「ぉ」の言い方にしびれました。さすがです。馴染みのない視聴者の方には「にしこり」と言ったように聞こえたようで、SNSでも話題にしとらい し(しておられる かた)があぁました。微妙な言い方、イントネーション、発音などなど。現代出雲人でも出雲弁を喋るのは難しい。ドラマをリアル出雲弁でやったら…おそらく聞き取れず番組不成立です。
28回放映、さとうほなみさん演じる おなみさんの「ヘブンのだらず!このだらくそがぁ!!」のセリフを皮切りに、幾度か「だらくそ」出ています。地元では、「だら」「だらず(だぁず)」「だらくそ(だぁくそ)」「どんだら」などと言う方もいらっしゃいます。(良い意味の言葉ではない「だらくそ」が、セリフとして出てくる回数が多いのは多少なりとも気になるところですが…) 出雲地域以外でも北陸地域で「バカ」とか「アホ」といった意味で人をけなしたり、叱ったりする時に「だら」を使うようです。連続テレビ小説「まれ」でも登場していたとか。方言考察も地域を知る楽しみの一つ。松本清張氏の長編推理小説「砂の器」も出雲弁がキーになっていたことで有名です。
〈出雲弁に関わるリンク〉
- 出雲方言 - Wikipedia
- 出雲弁 | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト
- 藤岡大拙・大西友子の出雲弁よもやま話 第一話 (山陰ケーブルビジョンYoutubeチャンネル※最新は44話)
- 出雲弁の泉
- 砂の器 - Wikipedia
(深掘り) 錦織友一という登場人物
朝ドラ「ばけばけ」では、主人公のトキが、松江随一の秀才・錦織友一(吉沢亮)と出会います。
この『錦織友一』のモデルとなった人物が、八雲と生涯の友情を保った人物として知られる『西田千太郎』です。明治23年の八雲との出会いから7年後、病気により34歳の若さで他界しています。西田は、八雲とともに複数回荘原の地へ降り立っており、荘原コミセンまちづくり部調べの資料にも名前が繰り返し出ています。
【大磐石と半分弱】
ばけばけをご覧の方にはピンとくるタイトル。大磐石は錦織のことで、半分弱は、錦織とともに試験を受けた庄田多吉(濱正悟)が自虐で称した異名です。庄田のモデルは、西田と親友の本庄太一郎ではないかということです。二人が受験した中等教員免許検定で、本庄は五科目すべて合格、西田は四科目で1位合格でしたが英語が不合格だったそうです。(松江歴史博物館公式Xより 詳しい情報は公式Facebookへ)
〈西田千太郎に関わるリンク〉
【にしこおり】
さて、荘原地内では、3番目に多い*1メジャーな苗字の錦織(にしこおり)ですが、全国的には珍しいようです。
「錦織」が役名になったことに少なからず縁を感じます。*2
また、「にしこおり」の読み方に新鮮さを感じるドラマ視聴者の方もいらっしゃったようです。地域によって、「にしきおり」「にしこり」「にしごおり」~他、様々な読みがあります。島根県内でも複数の読み方がありますが、出雲エリア、荘原地内では「にしこおり」読みが多いです。
*11999年斐川町有線放送電話番号簿より(PDF/347KB) 渡部和夫氏調べ
*2ばけばけの制作に斐川町出身で荒神谷博物館館長の藤岡大拙先生が関わってらっしゃいます。番組のテロップにも『松江風俗考証 藤岡大拙』と出ていたようです。 「にしこおり」の読み方も、島根出身の錦織なら「にしこおり」であると、藤岡先生がこだわられた部分と伺いました(10/29追記)
(深掘り) 汽船と八雲
明治期に運航していた蒸気船に乗って、八雲とセツは荘原の地を訪れています。
ばけばけでも八雲が初めて登場するシーンで汽船がありましたね。
(11/19追記)宍道湖に汽船が登場したのは明治10年代初め頃。松江荘原間の汽船定期航路は明治20年頃のようです。![]()
(10/29追記)ドラマでは、松江の地に着いたヘブン[八雲]。史実では1890年(明治23年)8月30日で、汽船で初めて荘原に来るのが9月13日です。
ばけばけでは10月29日放映で到着から一夜明けた朝となっていますので、ヘブン[八雲]が荘原の地におり立つまであと10日あまり!荘原を訪ねるシーンがあるのかな???あると良いな。
(11/14追記)初回の荘原経由出雲大社訪問は、ドラマの中で扱われなかったかな?史実では、次の訪問はおよそ1年後、明治24年7月末の大社訪問です。西田、セツも一緒ということなので期待しましょう。![]()
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荘原の玄関 蒸気船発着場(現在の地図に重ねて)
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当時の合同汽船ダイヤ表
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※参考:当時の鉄道 ・明治41年(1908)に山陰本線の米子-松江間が開業。明治43年(1910)6月に松江-荘原、10月に~出雲間延伸開通。
【まちづくり部作成の資料】 資料をクリックしてください
まちづくり部では、懐かしい『あの日の荘原』の資料を集めています。令和2年以降にまとめた資料をコミセンロビーで分類・展示したり、広報誌で紹介したりしています。
〔荘原コミュニティセンター まちづくり部〕
【リンク】
小泉八雲記念館公式(松江市)
松江歴史館(松江市) 各種公式SNSでドラマの内容をより深掘りしてあります。
しまね観光ナビ ~小泉八雲とセツが愛した島根ゆかりの地をめぐる~
連続テレビ小説「ばけばけ」公式ページ
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出雲市地域別出先機関 斐川地域 コミュニティセンター 荘原コミュニティセンター
電話番号: 0853-72-4600 FAX番号:0853-72-4602