鰐淵寺(がくえんじ)

根本堂 浮浪の滝

浮浪山鰐淵寺、薬師如来と千手観音を本尊とする天台宗の古刹である。
推古2年(594年)、推古天皇の勅願で智春上人により創建。平安時代には、比叡山延暦寺の末寺となった。
浮浪の滝は、蔵王信仰の聖地であり、これに林木の薬師如来を祀る南院と唐川の千手観音を祀る北院が結合して鰐淵寺が成立したと言われる。
鎌倉時代には、出雲大社の別当寺として権勢の座にあり江戸時代まで続いた。
南北朝時代、南院の僧「頼源」は後醍醐天皇を隠岐から救出するのに尽力した。
戦国時代、北院和多坊の「栄芸」は、毛利氏勝利へ助力し、毛利輝元により根本堂が造営された。
明治維新の神仏分離・廃仏毀釈には松本坊の「村田寂順」の努力により危機を乗り越えた。
武蔵坊弁慶伝説や紅葉の名所としても知られる。