創業・事業承継のまち 出雲 
Sogyou Jigyoshokei no Machi Izumo
椎名 啓介さん画像

創業者 INTERVIEW vol.01
椎名 啓介(しいな けいすけ)さん
2021年3月、Beer Teria CNA(ビアテリアシーナ)創業

2021年3月、JR出雲市駅北口から徒歩5分ほどのところにオープンした『Beer Teria CNA(ビアテリアシーナ)』。これまで出雲になかった、種類豊富なクラフトビールとそれに合う料理を楽しめる店というスタイルで、クラフトビール好きの常連さんが集う人気店になっています。

店主は、千葉県出身で東京都内の飲食店で修業を積んできた椎名啓介さん。

なぜ、この出雲でクラフトビールの店を創業したのか話を伺いました。

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なぜ出雲で創業しようと思ったのですか?

A画像クラフトビールに関われる面白そうな出雲のベンチャー企業と出会って、そこで働くために移住してきていたからです。その会社は半年で辞めてしまいましたが、勤めている間にいろいろな人と知り合って、応援してくれる人や親身になってくれる人がたくさんいたので、「じゃあ出雲で創業しようかな」って感じです。

あと、出雲にはクラフトビールの店があまりなく、あっても種類が少なかったり、食事がともなっていないと感じることがあったのでクラフトビールと料理に特化した店をつくれば出雲で唯一の店として差別化が図れる点も魅力でした。どうせやるなら、ずば抜けたことをやらないと…っていう想いがありましたから。

Q画像
 
他店に負けないよう工夫した点はありますか?

A画像自分が本当に好きなものをお客様に提供して、サービスする側が本気でやる、ただそれだけです。

極端な話、自分で缶とか瓶のクラフトビールを買って料理をつくって食べたら安く済むじゃないですか。それでもお店に来てくださる方はビールや料理だけじゃなく、時間や空間も楽しみに来ていると思っています。そこでトータルとしての満足度を感じてもらわないとダメで、食事がおいしくてもサービスが適当だったらダメだし、値段が跳ね上がっていたらバランスとれてないし…。

大切なのは、お客様の満足度を上げること。それは日本全国どこで創業しても同じだと思います。

クラフトビール画像

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創業準備の段階で、困ったことや想定外だったことはありましたか?

A画像当初は2021年1月あたりにオープンをと考えていましたが、3月下旬のオープンになってしまったことですね。

この店は実家の家具工房の家具を使ったり、ポルトガルタイルの作家さんがつくった作品を壁に飾ったり、空間づくりにもこだわっていて。自分で解体や内装もしたんですけど、実際にやりはじめたらいろいろなところが気になって…。当初予定よりやることを増やしちゃったし、年末年始で業者さんとの工期の調整がうまくいかなかったし、思っていた以上に時間がかかりました。

こだわらずに居抜きでそのまま使うならすぐにでもオープンできるし、その人の経験とか、想定によりますけど、はじめて創業しようとしている方は何でも自分の思っている倍は時間がかかると思っておいた方がいいんじゃないかなと思います。

店内画像

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実際に出雲でお店をオープンしていかがでしたが?

A画像ちょうどいい商圏範囲なので注目されやすいし、注目されるまでのスピードが速いと感じています。出雲でクラフトビールと料理に特化した店は当店だけということもあって、たくさんのメディアに取り上げていただき、クラフトビール好きの人たちに広がるのも速かったです。

あとは、家賃が安いですね。出雲は都心に比べると、家賃が半分とか1/3とかで済むので開店資金も月々の経費も抑えられます。そのおかげで1杯1杯のクラフトビールに特別感を持って向き合えて、なおかつ高すぎない。ちょうど良い価格のバランスを保てているのかなと思います。出雲市には、空き店舗を活用して開店すると家賃の補助(※1)を受けられる制度があるので、それも助かりました。

店内画像

Q画像
 
創業にあたって首都圏との違いを感じた点は?

A画像首都圏と比較してスムーズに融資を受けられた印象があります。

創業希望者が多い首都圏で融資を受けようと思ったら、自己資金が十分にないとだめだし、他にもいろいろ条件が厳しくて…。それが理由で今まで創業を踏みとどまっていました。

その感覚のまま、「島根県よろず支援拠点(※2)」さんに創業の相談をしてみたら「借りられる、借りられる」って背中を押していただいて。実際、そこで紹介していただいた「島根中央信用金庫(※3)」さんで融資を受けることができました。事業未経験者でもしっかりした支援や融資をしていただけるチャンスがあるのは地方で創業する理由のひとつになりますね。信金の担当者さんには、今でもよく様子を見にお店に来ていただいています。

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常連さんも多く、すっかり出雲に根いている印象の椎名さん。

どうやって地域の皆さんとの関係を創ったのですか?

A画像昔から、自分の考えていることとか、思っていることを全部オープンにして人づきあいするようにしていて。隠さないところが出雲の人たちの気質にマッチして受け入れてもらえたんじゃないかなと思います。

ビールをそそぐ椎名さん画像

メガホン画像
 
出雲で創業を考えている方へアドバイスをお願いします。

UIターンの方が出雲で創業するのであれば、地域の特性を理解して、そこに自分の持っているものが合う・合わないを判断してやらないと大変かなと思います。そのためには、来てすぐ創業するんじゃなくて、まずは出雲の企業で働いて、住んでみて、市場調査をしたり地域に溶け込むところから始めるといいと思います。

出雲の人が創業するなら、一度県外に出て知識や視野を広げたり、経験を積んだりするといいと思います。自分も千葉から東京に出て経験を積んだら、見えてくるものがだいぶ違ったし、それを持ったうえで出雲に来ても出雲のいいところを吸収できたので。違う環境に出ると学べることが多いし、比較できるものを持つというのは強みになると思います。


<ホームページリンク>

※1 出雲市地域商業等支援事業補助金

https://www.city.izumo.shimane.jp/www/contents/1429059753888/index.html


※2 島根県よろず支援拠点(外部サイト)

https://www.yorozu-shimane.go.jp/


※3 島根中央信用金庫(外部サイト)

https://www.shimanechuuou.co.jp/

【支援機関コメント】


島根中央信用金庫
業務部法人支援推進課
課長 黒田 洋一 様


出雲市では貴重なIターン創業をされた椎名さんですが、計画途中には以前の設備が使えないことが判明するなどご苦労もあったと聞いています。

店舗が繁華街から離れていることを心配しましたが、コロナ禍では返って行きやすさとなり、人柄もあって次第に地元へ浸透していきました。椎名さんはとにかく熱心な努力家で、内装はお父さまと協力して完成されたものです。

さまざまな事業展望をお持ちであり、これからも一緒に夢を実現していきたいと思います。またUIターン創業者が増えるよう、出雲市と連携していきたいと思います。

Beer Teria CNA

Beer Teria CNA外観画像
0853-35-1551
島根県出雲市塩冶町1283-7
営業時間/Lunch 11:30〜14:00 (LO)※土日祝日のみ
Dinner 18:00〜22:00(LO)
定休日/火曜日、その他不定休
駐車場/6台
URL: https://www.instagram.com/beerteria_cna/ (外部サイト)
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休業や営業時間の変更があります。

 

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-お問い合わせ-
商工振興部 商工振興課
電話0853-21-6572
FAX0853-21-6838
メール送信shoukou@city.izumo.shimane.jp

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