認知症は、高齢化とともに増えています。全国で2012(平成24)年で462万人と推計されており、2025(平成37)年には約700万人、65歳以上の高齢者の約5人に1人に達することが見込まれています。
市では、認知症になっても地域で安心して暮らし続けるために、認知症を正しく理解していただくための啓発と早期対応に取り組んでいます。
認知症とは?
認知症は、誰にでも起こる可能性のある脳の病気です。
認知症は、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなったために、さまざまな障がいが起こり、生活に支障をきたす状態です。
認知症の種類には主に3つのタイプがあります。
認知症の経過は?
認知症は次の経過をたどると言われています。
1 本人は、もの忘れが増えたことをわかっているが、素直に認知症であることを認めることができない。
2 認知症の人の多くは、認知症になる不安のなかで、言葉が思うように話せなくなる。その結果、会話が
少なくなり、地域でも 家族の中でもきずなを失い、孤立しやすい。極度に孤独で、寂し く、不安な状態にな る。
3 公私ともにさまざまな役割を奪われ、居場所を追われやすい。
4 周囲からは「話してもわからなくなった」と思われて、温かな声がけが少なくなる。
5 中核症状がある人は「それは違う」「こうするんでしょ」などと“指摘”が続くと、それを「しかられた」と受け止める。
※中核症状とは次の症状をいう。
記憶障がい…老化による物忘れと違い、体験の全体を忘れる。
見当識障がい…時間や季節感の感覚が薄れる。近所で迷子になる。
理解・判断力の低下…考えるスピードが遅くなる。
実行機能障がい…計画を立てて実行することができない。
6 日常的にしかられ続けることで、尊厳を失い、追い込まれ、行動・心理症状につながりやすい。
7 行動・心理症状のため、“指摘(叱責)”が強まり、行動・心理症状をさらに悪化させ、結果的に家族を苦しめるという悪循環に陥る。
※行動・心理症状とは
認知症に伴う徘徊や妄想・攻撃的行動・不潔行為・異食などの症状のこと。「問題行動」とか「周辺症状」とも呼ばれる。
8 家族も疲れ果てうつ状態になりやすい。
認知症の方にはどう接したらいいの?
今までの自分でなくなっていくことに不安や悲しみを一番感じているのは本人です。
認知症の人の気持ち(寂しさ、不安)を理解し、尊厳を大事にした対応をしましょう。
1 日頃からできるだけ何でも話しかけるようにする。
2 家族が感謝の気持ちを言葉にする。
3 本人の失敗(言い間違いなど)について、できるだけ指摘しない。
4 まだできること(仕事、家庭での役割など)はしてもらう。
認知症になる可能性は自分や家族も含め誰にでもあります。健康な人の心情がさまざまであるのと同じように、認知症の人の心情もさまざまです。「認知症の人」がいるのではなく、たまたま認知症という病気になっただけです。認知症に伴う障がいを補いながら、さりげなく、自然に付き合い続けることが、一番の援助です。
認知症の予防方法は?
生活習慣病を予防することが、認知症予防にもつながります。
認知症って治るの?
認知症はどうせ治らない病気だからとか年のせいだからと、医療機関に行っても仕方ないという人がい
ますが、認知症と同様な症状がある場合、治療をすると治るものがあります。
また、早期に治療やケアをすれば、症状を和らげたり、薬により進行を遅らせたりすることもできます。
気になることがあったら、身近な相談窓口、またはかかりつけ医に相談しましょう。
≪相談窓口≫
地域
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住 所 等
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出雲
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今市町543番地 出雲市社会福祉センター内
電話:25-0707/FAX 25-0901
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平田
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平田町2112番地1 平田福祉館内
電話:63-8200/FAX 63-5011
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佐田
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佐田町反辺1747番地6 出雲市役所佐田支所内
電話:84-0019/FAX 84-9034
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多伎
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多伎町小田50番地 多伎地域福祉センター「うなばら会館」内
電話:86-7122/FAX 86-2351
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湖陵
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湖陵町三部1352番地 湖陵福祉センター内
電話:43-7611/FAX 43-2226
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大社
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大社町杵築南 1397 番地 2 出雲市役所大社支所内2階(旧大社健康福祉センター)
電話:53-3232/FAX 53-6053
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斐川
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斐川町上庄原1766番地2 出雲市社会福祉協議会斐川支所内
電話:73-9125/FAX 72-4068
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出雲保健所・心の健康支援グループ TEL 21-1653
認知症の人と家族の会島根県支部(出雲市保健センター内) TEL 25-0717
しまね認知症コールセンター 認知症介護経験者等による電話相談対応
電話番号 |
0853-22-4105 |
相談受付日 | 月曜日から金曜日(祝祭日・お盆及び年末年始を除く) |
相談受付時間 | 午前10時から午後4時 |
しまね認知症疾患医療センター
今後さらに増加していく認知症高齢者に適切に対応していくため、島根県では島根大学医学部附属病院を「認知症疾患医療センター」として指定し、平成23年9月1日から業務が開始されました。
認知症疾患医療センターの主な役割
1.認知症の確定診断(原則的に医療機関から紹介が必要) |
2.かかりつけ医や医療機関への最新情報の提供 |
3.地域の保健、医療、介護等の関係機関との連携体制の構築 |
このページの お問い合せ先 |
健康福祉部 医療介護連携課 |
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電話番号:0853-21-6121 FAX番号:0853-21-6749 メールアドレス:iryou@city.izumo.shimane.jp |