○出雲市山村境界基本調査基準点管理保全要綱
(平成26年出雲市告示第421号)
(目的)
第1条　この要綱は、測量法(昭和24年法律第188号。以下「法」という。)の規定に基づき市が管理する山村境界基本調査基準点(以下「基準点」という。)の一般的取扱い及び管理保全に関して必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条　この要綱において「基準点」とは、国土交通省が行った山村境界基本調査で設置した山村境界基本三角点、山村境界基本多角点、山村境界基本細部点をいう。
(管理の主管)
第3条　基準点の管理保全の主管課は、都市建設部地籍調査課とする。
(基準点の使用手続)
第4条　基準点を使用する者は、あらかじめ基準点使用承認申請書(様式第1号)により市長に申請し、基準点使用承認書(様式第2号)により使用承認を受けるものとする。また、使用後には基準点使用報告書(様式第3号)により使用結果を報告するものとする。
2　基準点を使用する者は、基準点使用承認書を常時携行し、市職員又は土地所有者等の請求があった場合は、速やかにこれを提示しなければならない。
(工事施工の届出)
第5条　道路の掘削工事を施工する者(以下「工事施工者」という。)が、基準点の付近でその効用に支障を来すおそれのある工事等を施工する場合は、あらかじめ基準点付近での工事施工届出書(様式第4号)を市長に提出し、市長の指示に基づく基準点の保全に必要な措置を講じなければならない。ただし、基準点の一時撤去・移転の承認を申請する場合は、基準点付近での工事施工届出書の提出を省略することができる。
2　前項のその効用に支障をきたすおそれのある工事等とは、次に掲げるものとする。
(1)　掘削底面端から45度以上の線に基準点の構造物が入る掘削工事等
(2)　車輌及び重機等の振動が基準点に影響を及ぼす杭打ち及び杭抜き工事のうち、基準点から杭、車輌及び重機等までの距離が5メートル以下となる行為
(3)　その他基準点の効用に支障を来すと思われる工事等
3　第1項の工事施工届出書には、次に掲げる図書を添付しなければならない。
(1)　位置図、断面図、平面図(掘削位置と基準点の位置関係を明示したもの)
(2)　引照点図、又は市長の指示する測量資料
(3)　写真(基準点、基準点周辺、全引照点が確認できるもの)
4　基準点付近での工事が竣工したときには、工事施工者は速やかに基準点付近での工事竣工報告書(様式第5号)を市長に提出し、検査を受けなければならない。
5　前項の報告書には、次に掲げる図書を添付しなければならない。
(1)　竣工写真(基準点、基準点周辺が確認できるもの)
(2)　基準点の異状の有無が確認できる測量資料(着工前・竣工後が対比できる引照点図、又は市長の指示に基づく基準点の保全に必要な点検測量等の成果)
6　基準点付近での工事により、基準点の効用に支障を来した場合は、工事施工者は、基準点復旧承認申請書(様式第6号)により市長に申請し、基準点復旧承認書(様式第7号)により復旧の承認を受けるものとする。
(一時撤去及び移転)
第6条　工事施工者は、基準点を一時撤去又は移転する必要が生じた場合には、あらかじめ基準点(一時撤去・移転)承認申請書(様式第8号)により市長に申請し、基準点(一時撤去・移転)承認書(様式第9号)により承認を受けるものとする。
2　前項の申請書には、次に掲げる図書を添付しなければならない。
(1)　位置図、平面図(掘削位置と基準点の位置関係を明示したもの)
(2)　写真(基準点、基準点周辺が確認できるもの)
(3)　再設置位置図(新旧位置の関係が確認できるもの)
3　基準点の設置されている土地、建物の所有者又は管理者(以下「土地所有者等」という。)の都合により基準点を一時撤去又は移転する必要が生じた場合は、土地所有者等は、基準点(一時撤去・移転)請求書(様式第10号)を市長に提出するものとする。
(機能の回復)
第7条　工事施工者が基準点を一時撤去、滅失、毀損、移転等により、その効用に支障を来した場合又は土地所有者等による基準点の一時撤去、移転の請求があった場合は、原則として原因者である工事施工者が当該基準点を既設と同様の構造により再設置し、測量の成果を修正するものとする。
2　前項の場合において同一構造による設置が不可能な場合は、主管課長と協議の上変更することができる。
3　工事施工者以外の者が、故意又は過失により基準点を滅失又は毀損した場合(以下「事故原因者」という。)は、前2項を適用する。
4　第1項において、同一場所に再設置ができない場合及び適当な移転場所がない場合において、市長がやむをえないと認めたときは、廃止することができる。
(機能回復の施工者)
第8条　基準点の測量標を設置する工事(以下「設置工事」という。)は、原則として原因者である工事施工者が行わなければならない。ただし、次の場合は市が行う。
(1)　工事施工者による設置工事が困難であると市長が認める場合
(2)　土地所有者等による基準点の一時撤去、移転の請求があった場合
2　測量成果の修正(以下「測量作業」という。)に必要な手続は、法第36条、第37条第3項及び第40条その他関係法令に基づき市が行う。
3　偏心法による移転により機能回復を図る場合は、工事施工者と主管課長との協議の上施工者を決定するものとする。
(設置工事)
第9条　工事施工者及び事故原因者(以下「工事施工者等」という。)は、設置位置及び設置施工方法について、復旧前に主管課長と協議しなければならない。
2　原則として測量標等は既設のものを再度使用するものとするが、使用不可能な場合は工事施工者等が新たに調達するものとする。
3　工事施工者等は、設置工事の品質、出来形、工程、工事実施状況を明らかにする写真を撮影しなければならない。
4　設置工事が竣工したときには、工事施工者等は、速やかに基準点設置工事竣工報告書(様式第11号)を前項の写真とともに市長に提出し、検査を受けなければならない。
5　工事施工者等は、前項の規定による検査に合格しないときは、直ちに補修して再検査を受けなければならない。
(費用負担)
第10条　基準点の設置工事に要する費用(既設の基準点の取壊し費用を含む。)及び基準点の測量作業に要する費用の負担は原則として工事施工者等が負担するものとし、土地所有者等からの一時撤去・移転請求に係る設置工事に要する費用は市の負担とする。ただし、市長が必要と認めたときは、費用の負担について協議できるものとする。
(その他)
第11条　この要綱に定めるもののほか、基準点の管理に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附　則
この要綱は、平成26年12月1日から施行する。