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旧大社駅のご紹介

 出雲市大社町の表玄関にふさわしい和風造りの駅舎は、全国でも珍しく格調のある木造建築です。

写真1

 明治45年(1912)に国鉄大社線の開通により開業され、大正13年(1924)2月にそれまで手狭であった駅舎を新たに改築したものが現駅舎です。駅舎は、出雲大社の門前町の表玄関にふさわしい、純日本風の木造平屋建てで、中央屋根部分の両端の鴟尾(しび)、屋根の合掌部分に取り付けられた懸魚(げぎょ)など和風趣向の際立つ建物です。設計者は当時の神戸鉄道管理局の丹羽三雄、監督官が川久保嘉一、現場監督官が荒川稲美です。また、建築界の先駆者、伊東忠太が関与したと思われるデザインが各所にあり、特に屋根の下がり棟の先端に、亀のいろいろな動きを模した瓦が使われています。同時期に伊藤忠太は出雲大社神苑の整備設計に携わっており、駅舎建築に際し何らかの助言を行った可能性があると言われています。

 写真2 
 鴟尾 

  

写真3
懸魚

 

写真4
正面屋根鬼瓦    

 

写真5
屋根隅に載る亀の瓦                     
          
 

 外観は純日本風の建物ですが、正面入った3等待合室は広く、天井も高い大空間を形成しています。和風建築では柱を立てずにこれだけ広い空間を作り出すことはできず、つまり小屋裏はトラス構造という西洋式の建て方で作られています。正面右手の少し小さい部屋が1・2等待合室で、3等待合室にはないストーブ用煙突が立ち上がっていた痕跡が天井部に残っています。

写真6
小屋裏のトラス構造

 

 JR大社線は、平成2年(1990)3月31日に廃止され、その後、旧大社駅舎はプラットホーム等鉄道施設及び鉄道敷地を含め平成9年(1997)に島根県指定文化財に、その後駅舎は平成16年(2004)、国の重要文化財に指定されました。
 

 こぼれ話 駅舎の棟札

 棟札が発見されるまでは伊東忠太の設計ではないかといわれていました。駅舎の小屋裏で偶然、当時の職員が転んだ足元に棟札があり、設計者が丹羽三雄であることがわかったといいます。
 なお、この棟札は国の重要文化財の附けたり指定となっています。

写真7 写真8
棟札 
 

地図

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