2010(平成22年)度開催の展示

企画展「東西南北二五〇〇年の交流 -矢野遺跡の調査から-」
開催期間:平成23年3月26日(土)~5月16日(月)
観覧料:300円 
※高校生以下無料
【展示概要】 
 出雲市矢野町にある矢野遺跡は、数ある出雲平野の弥生遺跡のなかでも、地域を代表する遺跡です。
 ここ10年の間、この矢野遺跡の発掘調査を継続して行い、その結果、縄文時代から現代に至る矢野町の歴史が次々と明かになってきました。そのなかで、どの時代においても広範囲にわたり各地との「交流」を重ねてきたことを示す遺物が認められました。
 今回の企画展では、「交流」をテーマに矢野遺跡が秘めた2500年の歴史を紹介します。


【主な展示品】
 ・弥生土器、赤彩土師器、陶磁器
             (矢野遺跡)
 ・弥生土器(板付遺跡)
 ・大型甕(綾羅木郷遺跡)
 

 
【関連講演会】
 第1回 「古代の矢野遺跡について-「社」と都から運ばれた土器」
      開催日:5月1日(日)
      講 師:髙橋 周(出雲弥生の森博物館)

 第2回 「弥生時代の環日本海交流
            -山陰・北部九州・朝鮮半島を行き交ったものと人-」

      開催日:5月8日(日)
      講 師:森本 幹彦 氏(福岡市教育委員会)

速報展「高岡Ⅱ遺跡」
開催期間:平成22年6月30日(水)~4月25日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 高岡Ⅱ遺跡は出雲市高岡町に所在する遺跡で、平成21年度、発掘調査を行いました。
 遺構は検出されていませんが、遺物は弥生時代中期から古墳時代前期末までの土器が確認されており、周辺にこの時期の集落遺跡が存在する可能性が考えられます。
 遺物の中には、鉢形の土器の上をドーム状に覆ったような形をした手焙形土器が出土しています。市内では古志本郷遺跡から出土したものに次いで2例目となります。今回の速報展では、これら発掘調査の成果を紹介します。
【主な展示品】
 ・手焙形土器
 ・弥生時代、古墳時代の土器
 ・写真パネルによる遺跡紹介



手焙形土器

ミニ企画展「新発見!とっとり・しまね発掘速報展」

開催期間:平成23年1月15日(土)~2月13日(日)
観覧料:無料
【展示概要】
 山陰両県の発掘調査で近年発見された出土品を紹介します。
 特に、高岡町の高浜Ⅰ遺跡で見つかった中世の将棋盤は、現在全国で確認されているなかで最も古いものであり注目を集めています。また、西林木町の山持遺跡で見つかった楽浪土器は、弥生時代に朝鮮半島で作られたもので、ほぼ完全な形で出土した今回のケースは珍しいです。ぜひ、ご覧ください。

【主な展示品】
 ・将棋盤と駒(高浜Ⅰ遺跡)
 ・楽浪土器(山持遺跡)
 ・ガラス玉(西川津遺跡)
 ・土器棺・鏡(本高古墳群)

 
 【関連講演会】
 「弥生時代の日本海交流」
  開催日:1月22日(土)
  講 師:武末 純一 氏(福岡大学教授)

ギャラリー展「市内指定文化財シリーズ2『奉納山出土の経筒-六十六部聖の祈り-』」
開催期間:平成22年10月20日(水)~1月10日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 出雲大社の西に標高72mの奉納山(ほうのうざん)とよばれる小高い山があります。昭和33年、奉納山の中腹に立つ於国塔(おくにとう)の北側で経筒が見つかりました。約20点分の経筒とともに、経筒に入れた経典の破片、銅銭・土器なども見つかっています。
 これらは出雲の中世の歴史を知る上で貴重な資料です。出土した経筒、経典などを展示するとともに、パネルによる解説します。

【主な展示品】
 ・金銅製経筒、柿経片、経典片、銅銭、土師器(奉納山出土)
 ・銅製経筒(出土地不明/古代出雲歴史博物館蔵)
 

展示のようす

ミニ企画展「出雲を掘る 第1話 -出雲市発掘成果展-」
開催期間:平成22年10月23日(土)~1月10日(月・祝)
観覧料:無料

【展示概要】
 今回のミニ企画展では、本市の発掘調査で確認された数々の遺物をご紹介します。弥生時代の機織り具(湖陵町・三部竹崎遺跡)や江戸時代の出雲人の脳(松寄下町・余小路遺跡)など、公開の機会が少なかった出土品を中心に、縄文時代から江戸時代までの出雲の歴史をふりかえります。

【主な展示品】
 ・縄文、弥生時代の土器や石器
       (三部竹崎遺跡ほか)
 ・古墳から見つかった大量の土器
       (築山遺跡・築山古墳群)
 ・中世のお寺で使われた燭台
       (大井谷Ⅱ遺跡)
 ・鉄で栄えた商家の歴史を語る品々
       (田儀櫻井家関連遺跡)

 

ギャラリー展「現代の染め展『筒描藍染・草木染め』」

開催期間:平成22年7月14日(水)~10月4日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 開館記念特別展「弥生人の彩エンス」に関連して、現代の染めについて紹介します。

【主な展示品】
 ・藍染の作品、作製道具(長田染工場)
 ・草木染の作品(染織工房むらさき)
 

展示のようす

開館記念特別展「弥生時の彩エンス -出雲人が愛した色-」
開催期間:平成22年7月17日(土)~9月20日(月)
観覧料:500円 ※高校生以下無料

【展示概要】
 史跡西谷墳墓群の四隅突出型墳丘墓からは、真っ赤な水銀朱、青・緑・オレンジのアクセサリーなど色鮮やかな遺物が出土しています。
 今回の特別展では、四隅突出型墳丘墓から見つかった色鮮やかな遺物に加え、市内遺跡や他地域から出土している色鮮やかな遺物あわせて約140点を展示・紹介し、弥生時代の色彩世界に迫ります。また、科学的な視点からも弥生時代の色彩の秘密に迫ります。

【主な展示品】
 ・漆黒塗り土器(西川津遺跡)
 ・朱銀朱(楯築弥生墳丘墓)
 ・ガラス玉(三坂神社墳丘墓)
 ・ヒスイ勾玉(真名井遺跡)


 
【関連講演会】
 「弥生人は自然をあやつる-その色彩と輝きの世界-」
  開催日:8月1日(日)
  講 師:深澤 芳樹 氏(奈良文化財研究所)
 

ギャラリー展「市内指定文化財シリーズ1『猪目洞窟展』」
開催期間:平成22年4月29日(木・祝)~7月5日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 猪目洞窟遺跡は、昭和23年、洞窟内を漁船置き場とするための工事の際に見つかりました。洞窟からは弥生時代や古墳時代の13体以上の人骨が見つかりました。なかでも、弥生時代の人骨にはめられていた腕輪は、沖縄などの海でしかとれない貝で作られたもので、当時の交流を知ることができる重要な資料です。これらの出土品を展示・解説します。
 
【主な展示品】
 ・人骨(猪目洞窟遺跡)
 ・土器、木製品(猪目洞窟遺跡)

 

        猪目洞窟の入口

速報展「神門寺付近遺跡」

開催期間:平成22年4月29日(土)~6月28日(月)
観覧料:無料
【展示概要】
 出雲市塩冶町にある「神門寺付近遺跡」で平成21年度におこなった発掘調査では、室町時代の建物跡(柱穴)や墓穴、古墳時代前期のお墓(土器棺)などが見つかりました。その調査成果をお伝えします。


【主な展示品】
 ・土師器大甕(土器棺)
  ほか発掘調査出土品


展示のようす

ミニ企画展「西谷墳墓群の発見と発掘の歴史」
開催期間:平成22年4月29日(木・祝)~5月31日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 平成22年4月、ここ西谷の地に出雲弥生の森博物館が誕生しました。
 この博物館誕生のきっかけは、昭和28年、西谷丘陵から土器が採取されたことに始まり、以後、調査の歴史が始まります。
 これまで、多くの人々によって調査がなされ、特に昭和58年から平成4年まで実施された島根大学考古学研究室の調査が特筆にあたいします。この調査成果は、本館の常設展示に結実しています。その裏には調査に参加し発掘を支えた多くの学生諸子の頑張り、地元の皆様の応援の支えがありました。
 今回の展示では西谷墳墓群の発見から発掘までの調査の歴史を、出土品や写真パネルなどで振り返ります。
【主な展示品】
 ・特殊器台(西谷4号墓)
 ・特殊壺(西谷4号墓)
 ・調査風景の写真パネル
 ・墳丘測量図面(西谷3号墓)

 
【関連講演会】
 「探求!西谷3号墓『よすみ』の実像に迫った調査」
  開催日:5月1日(土)
  講 師:渡邊 貞幸(出雲弥生の森博物館 館長)


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