2012(平成24)年度開催の展示

ギャラリー展「続『よみがえるな!』-国富中村古墳の発掘秘話-」
開催期間:平成25年2月27日(水)~6月3日(月)
観覧料:無料

【展示概要】 
 今回の展示は、国富中村古墳が国史跡に指定されることを記念し開催します。
 平成24年特別展に続く、続「よみがえるな!」として国富中村古墳の概要と発掘調査の方法に注目します。
 前回の展示で、紹介ができなかった埋葬後の儀礼(「よみがえるな!」)の一部を実物大の石棺模型などを使い紹介します。

【主な展示品】
 ・銀環、圭頭大刀、銀線、鉄鏃、
  馬具、須恵器
 ・箱形石棺の実物大模型
 ・取り上げた土のX線写真
 ・鉄鏃のCT写真

【ギャラリートーク】
 日 時:3月2日(土)14時~ 



箱形石棺の実物大模型



展示のようす

春季企画展「お墓のカタチ 穴・箱・部屋 -出雲の埋葬の歴史-」
開催期間:平成25年3月9日(月)~5月6日(月)
観覧料:300円 
※高校生以下無料
【展示概要】 
 人は太古から今日に至るまで連綿と墓を作り続けています。出雲市でも猪目洞窟遺跡など、古代の埋葬の様子がわかる遺跡が数多く発見されています。
 今回の企画展では、穴・箱・部屋などお墓の「カタチ」に注目し、出雲平野と周辺の埋葬の歴史を紹介します。
 また発掘調査で出土した墓に関する資料を展示し、人々の死者に対する思いの変遷をたどります。

 

【主な展示品】
 ・人骨(猪目洞窟遺跡)
 ・石室絵図(今市大念寺古墳)
 ・壺棺(矢野遺跡)
 ・木棺(堀部第1遺跡)
 ・石櫃(朝山古墳)
 ・古墓切り取り(姫原西遺跡)
 ・家形石棺模型(国富中村古墳)


 

    右腕に貝輪をはめている人骨

 

      江戸時代の石室絵図
【関連講演会】
 第1回 「出雲の古人骨とその周辺」
      開催日:3月17日(日)
      講 師:井上 貴央 氏(鳥取大学医学部教授)


 第2回 「埋葬の歴史と出雲」
      開催日:3月20日(水・祝)
      講 師:勝田 至 氏(芦屋大学・京都光華女子大学非常勤講師)


【ギャラリートーク】
 日時:4月21日(日)11:00~、14:00~

速報展「鰐淵寺(鰐淵寺川南地区)」

開催期間:平成25年2月20日(水)~4月22日(月)
観覧料:無料
【展示概要】 
 浮浪山鰐淵寺は、出雲市別所町にある日本海から直線にしておよそ3㎞の山中奥深くに位置する天台宗の古刹です。今年度、鰐淵寺境内中央部を南北に流れる鰐淵寺川の南側において発掘調査を実施したところ、戦国時代の大規模な洪水の跡を確認しました。また、出土した16世紀代と考えられる中世土師器には、「南ム天」、「天王」などの刻書がありました。これらの発掘成果を展示します。

【主な展示品】
 ・中世土師器(刻書)
 ・青花
 ・青磁
 ・白磁
 ・鉄釜(破片)




ギャラリー展「発掘された戦国の山城-出雲にも多くの城が!?」
開催期間:平成24年10月17日(水)~2月25日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 
戦国時代を中心に、出雲市に相当する地域でも数多くの山城が築かれました。その数は、現在確認されるもので140ヶ所に及びます。
 山城は、いくつもの平坦地(郭)や防御のための施設からなる大規模なものから、小さな郭だけで一時的な陣地とした小規模なものまで、その性格は多様です。
 発掘調査によって、山城の構成が明らかになるとともに、出土品から山城を築いた人々の文化の一端を知ることができます。その発掘調査の成果を紹介します。
【主な展示品】
 ・古瀬戸輪花入子、天目茶碗、瓦質火鉢及び遺構写真パネル(大井城跡)
 ・土師器及び遺構写真パネル(半分城跡)
 ・遺構写真パネル(瀧谷川城跡)
 

【関連講演会】
 「十六島町寄居域について-海城の視点から-」
  開催日:1月14日(月)
  講 師:山根 正明 氏(松江市文化財課史料編纂室専門官)

速報展「2013出雲市所在 新指定文化財・登録文化財」

開催期間:平成25年1月4日(金)~2月18日(月)
観覧料:無料
【展示概要】
 
出雲市に所在し、平成24年中に新たに指定、又は指定(登録)の答申を受けた文化財について、写真パネル等で紹介します。
 

【主な展示品】
 写真パネル
 ・重要文化財 庭訓往来(塩冶町・神門寺)
 ・国指定史跡 国富中村古墳(国富町)
 ・国登録文化財 出雲日御碕灯台(大社町日御碕)
 ・市指定無形民俗文化財 河下盆踊り(河下町)
 


登録された出雲日御碕灯台と正門および石塀 

ミニ企画展「出雲を掘る 第3話 『うつわを焼く-窖窯と登窯-』」
開催期間:平成24年10月27日(土)~1月14日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 平成9年に出雲市小境町で、古代の窯跡群が発掘調査され、窯の中からは、須恵器の碗・皿・壺などの焼き物が多数見つかり注目されました。
 出雲市内では、焼き物を焼いた跡が弥生時代から江戸時代まで、いろいろ見つかっています。また、焼き物に適した良質な粘土が採取できることも知られています。
 今回、我々の日常生活に欠かせない焼き物が、出雲市内でどのように造られてきたかをたどります。

【主な展示品】
 ・須恵器、窯道具(木舟窯跡群)
 ・磁器、窯道具(雲州久邑長沢焼窯跡)
 ・陶器、窯道具(萬祥山窯)
 ・陶器、窯道具(出西窯)





速報展「聖谷奥Ⅰ遺跡」
開催期間:平成24年10月31日(水)~12月24日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 聖谷奥Ⅰ遺跡は、出雲市多伎町奥田儀にある「国史跡聖谷たたら跡」のさらに300m奥に位置します。平成23年度、道路工事に伴って、出雲市文化財課が発掘調査を実施しました。
 その結果、聖川沿いの狭い谷あいの平坦面に、近世の炭窯跡が二ヶ所で見つかりました。当時、田儀櫻井家ではたたら製鉄が盛んに行われていた時期であり、燃料である木炭の生産を考える上で、貴重な発見となりました。この調査成果を写真パネルで紹介します。

【主な展示品】
 ・写真パネルによる遺構紹介





速報展「横見埋没林オープン企画展」

開催期間:平成24年8月22日(水)~10月22日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 平成15年、出雲市佐田町上橋波において農道整備中に5~7万年前と考えられる22本の埋没林が発見されました。この埋没林を保存し、地域の歴史学習の場及び市民憩いの場として横見埋没林公園が平成24年10月1日にオープンしました。
 今回の速報展では、埋没した樹木の展示や整備後の様子をパネルで紹介します。

【主な展示品】
 ・雨の化石(火山豆石)
 ・写真パネル



展示のようす(横見埋没林公園展示棟)

ギャラリー展「横穴墓に刻まれた壁画-出雲市・深田谷横穴墓ほか-」
開催期間:平成24年7月11日(水)~10月15日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 古墳時代後期、死者を葬るため、国富中村古墳のような横穴式石室のほかに、山すそを横方向に掘り込んだ横穴墓がつくられました。それらの中には、墓室や棺に赤・青・白などの顔料で描かれた文様や絵画、鋭い刃物で刻まれた線刻画などをもつものがあります。その絵の意味には、当時の人々の死生観が反映されていると考えられます。今回の展示では、出雲市芦渡町の深田谷横穴墓群をはじめ、県内の横穴墓の壁画を通して、当時の死生観について考えます。


【主な展示品】
 はぎ取り資料・拓本・写真パネル
 ・深田谷横穴墓(出雲市芦渡町)壁画
 ・十王免横穴墓(松江市山代町)壁画
 ・穴神1号横穴墓(安来市吉佐町)石棺壁画
 ・飯ノ山横穴墓(隠岐の島町)壁画
 


深田谷横穴墓(出雲市芦渡町)の奥壁の線刻画

特別展「『よみがえるな!』-国富中村古墳のお葬式-」
開催期間:平成24年7月14日(土)~9月24日(月)
観覧料:500円
 ※高校生以下無料
【展示概要】
 出雲市国富町の中村古墳は、6世紀末~7世紀初頭の有力豪族のお墓です。慎重な発掘調査の結果、西日本では珍しい未盗掘墳で、かつ、横穴式石室は最も良好に残っていることがわかりました。副葬品は約250点出土し、その中には豪華な飾りをもつ大刀や馬具がありました。
 石室内の品々はわざと壊されており、これは、「よみがえるな!」の祈りのもとに死者を恐れた古代人が、これを阻むために執り行った再生阻止儀礼と考えられます。「よみがえるな!」の祈りは出雲だけではなく、他地域でも行われています。これらのことから、当時の出雲の人たちが「死」に対して抱いていた考えに迫ります。


【主な展示品】
 ・国富中村古墳出土品一括
 ・愛媛県葉佐池古墳出土品一括
 ・人骨(大分県上ノ原48号墓)
 ・馬具(福岡県新延大塚古墳)
 ・須恵器(奈良県藤ノ木古墳)


 


 
展示のようす
 【関連講演会】
 第1回 「よみがえるな!-国富中村古墳のお葬式-」
      開催日:7月14日(土)
      講 師:坂本 豊治(出雲弥生の森博物館)

 第2回 「葉佐池古墳のお葬式」
      開催日:7月28日(土)
      講 師:栗田 茂敏 氏(松山市埋蔵文化財センター)

 第3回 「『黄泉国訪問神話』と中村古墳のお葬式」
      開催日:9月8日(土)
      講 師:髙橋 周(出雲弥生の森博物館)

速報展「鰐淵寺(等澍院南地区)」

開催期間:平成24年6月13日(水)~8月20日(月)
観覧料:無料
【展示概要】
 浮浪山鰐淵寺は、出雲市別所町にある日本海から直線にしておよそ3㎞の山中奥深くに位置する天台宗の古刹です。平成23年度、発掘調査を行なった鰐淵寺等澍院南地区で出土した遺物を展示します。備前焼大甕、越前焼大甕、天目茶碗、青磁皿、青白磁梅瓶(めいぴん)など中世後半の貴重な遺物を展示します。
 
【主な展示品】
 ・備前焼大甕
 ・越前焼大甕
 ・天目茶碗
 ・青磁皿
 ・青白磁梅瓶



発掘調査のようす

ギャラリー展「離れているけど同じ顔-松江市山代郷南新造院跡と出雲市大寺谷遺跡の軒丸瓦」
開催期間:平成24年5月16日(水)~7月9日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 古代瓦には、蓮華と唐草の紋様がつけられています。その紋様は多種多様ですが、なかには瓜二つどころか、まったく同じものがあります。瓦の紋様は、木でできた型(笵型)に粘土を押し付けて表現されます。まったく同じ紋様は、まったく同じ木の型から作られたことを示します。
 ごくまれに、同じ木の型から作られた瓦(同笵瓦)が、離れた遺跡から見つかることがあります。今回は、宍道湖をはさんで約28kmを隔てた2つの遺跡の同笵瓦を紹介し、その意味を考えます。

 
【主な展示品】
 ・松江市山代郷南新造院跡
  (四王寺跡)出土瓦
 ・出雲市大寺谷遺跡出土瓦



 展示のようす

速報展「神門寺付近遺跡」
開催期間:平成24年4月11日(水)~6月11日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 出雲市塩冶町にある神門寺の境内地では、奈良時代ごろの古瓦や礎石などが見つかり、古代のお寺の跡が地下に眠っていることがわかっています。この遺跡は「神門寺境内廃寺跡」と呼ばれる市の指定史跡です。
その周辺に広がる遺跡が「神門寺付近遺跡」です。平成23年10月からこの遺跡の発掘調査をおこなっており、古代のお寺の屋根を飾ったたくさんの瓦が見つかったほか、お寺の周りに掘られた大きな溝などが見つかりました。その調査成果をお伝えします。

【主な展示品】
 ・古代瓦ほか発掘調査出土品




展示のようす

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