2017(平成29)年度開催の展示

春季企画展「ふるさと今昔物語その1-佐田町-」
開催期間:平成30年3月10日(土)~5月21日(月)
観覧料:無料
【展示概要】
 
現在の出雲市は、2市5町(出雲市、平田市、佐田町、多伎町、湖陵町、大社町及び斐川町)が合併して誕生しました。これら合併前の市町単位で刻まれてきたそれぞれのまちの特徴ある歴史をシリーズで紹介します。 
 シリーズ1回目は、佐田町を取り上げ、縄文時代から近代までの遺跡や出土品、郷士の画家石橋和訓などを紹介します。

【主な展示品】
 
・縄文土器(茶屋谷遺跡)
 ・須恵器(尾崎横穴墓郡)
 ・黒韋威鎧残欠(須佐神社)
 ・古文書(檀原たたら跡)
 ・石橋和訓『魚』
 ・一畑電車出雲須佐停車場平面図


 【関連講演会】
 「山城から探る佐田町の戦国時代」
  日 時:3月18日(日)14:00~16:00
  講 師:高屋 茂男(島根県立八雲立つ風土記の丘)
  会 場:出雲弥生の森博物館 たいけん学習室
  受講料:無料
  申込み:
電話 0853-25-1841
      FAX 0853-21-6617

ギャラリー展「呪(まじな)う -中近世の出雲人の祈り-」
開催期間:平成30年2月7日(水)~5月21日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 「まじない」とは、目に見えない不可思議な力を借りて、災いや病気などを取り除き、時には、それを引き起こそうとする術のことです。
 正月の初詣や2月の節分、7月の七夕など、現在定着している年中行事も、暮らしの安定や繁栄を祈るまじないの一種と言えます。また、結婚・出産・成人などの人生の節目においても、人びとは様々な場面でまじないをしてきました。
 今回の展示では、戦国時代から江戸時代初めにかけての出雲の人びとのまじないの一端を、考古資料から見てみたいと思います。
 【展示概要】
 
・一字一石経・礫石経
  (出雲大社境内遺跡)
 ・金銅製経筒(奉納山経塚)
 ・木簡「南無牛頭天王」(築山遺跡)
 ・輪宝墨書土器(鰐淵寺)
【ギャラリートーク】 
 開催日:2月10日(土)10:00~
     4月14日(土)10:00~
     5月12日(土)10:00~
 申込み:不要

 ※展示の見どころを分かりやすく
   解説します。
 


輪宝墨書土器(鰐淵寺)
 
速報展「出雲平野に眠る大集落 京田遺跡発掘調査」
開催期間:平成29年12月6日(水)~平成30年5月14日(月)
観覧料:無料
【展示概要】
 京田遺跡は神西湖の南側、出雲市湖陵町常楽寺に所在します。京田遺跡(4区)の発掘調査では、縄文時代の後期中葉頃(約3,500年前)の集落跡を確認しました。
 湖陵町周辺では、これまでにいくつかの縄文時代の遺跡が知られています。しかし、集落の様子が分かる事例はあまりなく、また出雲平野全体のなかでも明らかになっていませんでした。
 今回の発掘調査では竪穴建物跡などの遺構のほか、多量の土器や石器を確認し、多くの人々が暮らした集落であったことが分かりました。また関東地方や九州地方など他地域から持ち込まれた土器(外来系土器)が出土しており、遠く離れた地域とも盛んに交流を行う豊かな縄文文化が出雲平野にも栄えていたことを示す重要な発見となりました。
【主な展示品】
 ・異形台付土器
 ・西平式土器
 ・石鏃(せきぞく)
 ・水銀朱を磨り潰した磨石
【ギャラリートーク】
 
日 時:1月21日(日)
         10:00~
 申込み:不要
 ※展示の見どころを
  分かりやすく解説します。

 

異形台付土器
(山陰地方で初の出土であり、西日本でも
ほとんど確認されていない特殊な土器)

期間限定再展示!「白枝荒神遺跡の発掘調査~市内初の中国鏡出土~」
開催期間:平成30年2月10日(土)~2月19日(月)
観覧料:無料

【展示概要】 
 昨年の11月から約1ヵ月間速報展示を行いました、白枝荒神遺跡(出雲市白枝町ほか)出土の中国鏡を期間限定で再展示します!

 白枝荒神遺跡は弥生時代を中心とする集落遺跡です。中国鏡の発見は出雲市内初、弥生時代の遺跡から出土した中国鏡としては島根県内でも初めての発見で、大変貴重な資料です。出土した中国鏡は、1世紀後半ごろに中国(当時は後漢)で作られたもので、意図的に割られた破片(破鏡)の状態で発見されました。
 今回の展示では、白枝荒神遺跡から出土した中国鏡に注目し、昨年11月の速報展示以後の新たな調査成果も加えてご紹介します。
【主な展示品】
 
・中国鏡(内行花文鏡)の破鏡
  

【関連講演会】 
 「破鏡から見た弥生時代の社会構造」
  日 時:2月12日(月・振休)14:00~16:00
  講 師:南 健太郎 氏 (岡山大学埋蔵文化財調査研究センター助教)

ギャラリー展「日本遺産認定記念 日が沈む聖地の考古学」
開催期間:平成29年10月18日(水)~平成30年2月5日(月)
観覧料:無料

【展示概要】 
 古代からの夕日にまつわるストーリー「日が沈む聖地出雲」が、平成29年度に日本遺産の認定を受けたことを記念して、ストーリーの舞台である薗の長浜から日御碕、猪目に至る海岸線付近の遺跡にスポットを当てます。
 展示する遺跡は、これまで紹介される機会が少なかった稲佐遺跡、ひろげ遺跡、高天原遺跡、黒田遺跡、おわし遺跡、鷺浦遺跡などを予定しています。出土品や写真などで、これらの遺跡の性格に迫ります。
【主な展示品】
 
・稲佐遺跡出土品
  (弥生土器・須恵器ほか)
   :市指定文化財
 ・ひろげ遺跡出土品
  (赤く塗られた土師器ほか)
 ・鷺浦遺跡出土品
  (信楽焼の壺・備前焼の鉢)
   :市指定文化財

【ギャラリートーク】
 
 日 時:11月4日(土)10時~
      12月9日(土)10時~
      1月27日(土)10時~



速報展「白枝荒神遺跡の発掘調査~市内初の中国鏡出土~」

開催期間:平成29年11月8日(水)~12月4日(月)
観覧料:無料
【展示概要】 
 今年度、発掘調査を実施した白枝荒神遺跡(出雲市白枝町ほか)において、出雲市内で初めて中国鏡が発見されました。白枝荒神遺跡は弥生時代を中心とする集落遺跡であり、弥生時代の遺跡からの中国鏡発見は島根県内でも初めてで、大変貴重な成果です。出土した中国鏡は、1世紀後半ごろに中国(当時は後漢)で作られたもので、意図的に割られた破片(破鏡)の状態で発見されました。
 今回の展示では、中国鏡をはじめとする白枝荒神遺跡の発掘調査の成果をご紹介します。
【主な展示品】
 ・中国鏡(内行花文鏡)の破鏡
 ・ガラス玉

 
    中国鏡(内行花文鏡)の破鏡

【ギャラリートーク】 
 日 時:11月11日(土)10時~

ギャラリー展「伝説の教科書を作った郷土の偉人 ~塩野直道物語~」
開催期間:平成29年6月21日(水)~10月16日(月)
観覧料:無料

【展示概要】 
 昭和9年、今日の日本の教育に大きな影響を与える伝説の教科書が登場します。『尋常小学算術』、通称「緑表紙」と呼ばれる教科書は、国内のみならず、世界で高く評価されています。
 その教科書の編集には、出雲市出身の塩野直道(しおの なおみち)氏が携わっていました。文部省官僚、教育者、教科書出版社の啓林館取締役といった様々な顔を持つ塩野氏、いったいどんな人物だったのでしょうか。
 今回の展示では、日本の算数教育に大きな功績を残した塩野氏の足跡を紹介します。
【主な展示品】
 ・『尋常 小學算術 第一學年兒童用 上・下』文部省
 ・塩野氏が愛用した算盤、机 など
 
【ギャラリートーク】 
  6月24日(土)10時~
  7月22日(土)10時~
  9月16日(土)10時~
 10月14日(土)10時~



夏季企画展「解明!古代の『出雲郡』-その始まりから復古まで-」
開催期間:平成29年7月15日(土)~9月25日(月)
観覧料:無料
【展示概要】
 「出雲郡」は古代の出雲国を構成した9つの郡(意宇・島根・秋鹿・楯縫・出雲・神門・飯石・仁多・大原)の1つで、現在の出雲市斐川町から大社町にかけての地域に相当します。
 この地域では、後谷遺跡・三井Ⅱ遺跡・青木遺跡・鹿蔵山遺跡などの古代の遺跡が数多く見つかっています。これまでは個々の遺跡で注目されてきましたが、古代「出雲郡」として総合的に捉えられることはありませんでした。今回の展示では、これらの遺跡を総括し古代「出雲郡」の様相を考えます。特に、展示に際して行った出雲郡家関連遺跡群(後谷遺跡・小野遺跡ほか)で見つかった資料の再整理の成果を公開します。
 また、「出雲郡」の名は、古代末期から中世にかけて消滅しますが、近世前期に復活しました。今回の展示では、新発見の資料とともに、近世のもう一つの「出雲郡」出現をめぐる動向についてご紹介します。
【主な展示品】
 ・子持壺
   【出西小丸古墳】
 ・畿内産土師器
   【鹿蔵山遺跡】
 ・墨書土器「大殿」「十三年」
   【小野遺跡】
 ・緑釉陶器〈手付瓶〉
   【稲城遺跡】
 ・銅製巡方・丸鞆・刀装具
   【青木遺跡】
 ・奈良三彩多口瓶
   【鹿蔵山遺跡】
 ・天文二〇年棟札
   【波迦神社蔵】
 ・富永芳久原図
  「出雲郡往昔大概之図」
   【長浜コミュニティセンター蔵】


【関連講演会】
 ☆第1回 「『出雲国風土記』は中世出雲に存在したのか?
           ―新発見の出雲郡建部郷・波迦神社の棟札をめぐって―」
       日 時:7月16日(日)14:00~16:00
       講 師:髙橋 周(出雲弥生の森博物館)

 ☆第2回 「神の時間 ―『出雲国風土記』の出雲郡をめぐって―」
       日 時:8月6日(日)14:00~16:00
       講 師:荻原 千鶴 氏(お茶の水女子大学名誉教授)

 ☆第3回 「古代出雲国と『郡的世界』の実像」
       日 時:8月20日(日)14:00~16:00
       講 師:森 公章 氏(東洋大学教授)

【ギャラリートーク】
 日 時:8月19日(土)10時~
     9月9日(土)10時~

速報展 祝!日本遺産認定
     「日が沈む聖地出雲 ~神が創り出した地の夕日を巡る~」
開催期間:平成29年5月24日(水)~7月31日(月)
観覧料:無料

【展示概要】
 
「日本遺産」は、地域に受け継がれる歴史的魅力や特色を語る「ストーリー」を認定し、国内外に発信して観光や地域の活性化につなげる文化庁の取り組みです。このたびこの日本遺産に、出雲市が申請していた夕日にまつわるストーリー「日が沈む聖地出雲~神が創り出した地の夕日を巡る~」が認定されました。
 出雲市の北西を縁取る稲佐の浜や日御碕の海岸線は、夕日の絶景地であるとともに、人々が夕日に神の姿を重ね、祈りをささげた「日が沈む聖地」でもあります。
 今回の速報展では、認定されたストーリーを写真パネルで紹介します。出雲の夕日が語り継ぐ、日が沈む聖地で紡がれてきた祈りの歴史をご覧ください。




稲佐の浜の夕日


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