出雲弥生の森博物館   

館長就任あいさつ


 


 この度、出雲弥生の森博物館館長となりました花谷浩です。
 初代の渡邊貞幸館長のあとを引き継ぐことになりました。
 わたしたちの博物館は、国史跡西谷墳墓群をはじめとする市内の遺跡とその出土遺物によって、地域の歴史を解き明かす展示をしています。一つの土器、一つの石器にしても、その形や作り方には、前後する時代や、隣(となり)合う地域との関係が秘められています。土器も石器も人間が作り出したものです。人はみな、過去から未来へと命をつなぎ、隣合う地域からより広い世界へとつながりを紡ぎ続けていく存在です。そんな人間の姿が、遺跡や遺物にも反映されているはずだ、と思うのです。
 ここ出雲の地で営まれた長い歴史、そこに生きた人たちの営みを一人でも多くの人に伝えていきたい。そして、開館以来の「最新の成果を市民にわかりやすく、しかもおもしろく」という目標を、さらに追求し続けたいと思います。
 10年前、市内の国富中村古墳で石室内部の見学会をしました。その時、小学校6年生の女の子が、小学校1年生のときに初めてこの古墳を見た時のようすをアツく語ってくれました。「よく覚えているね?」と尋ねると、「だって、おもしろかったことは忘れんもん!」との答えが返ってきました。
 そんな記憶を残せる博物館にしていきたい、と考えます。出雲弥生の森博物館へぜひともお越しください。

                          出雲弥生の森博物館
                             館長 花谷 浩

 
館長退任あいさつ


 


 出雲弥生の森博物館ができるちょうど10年前、「全国ふるさと市町村圏シンポジウム2000in出雲」というイベントがありました。考古学者の佐原真さんが基調講演をされ、私もパネラーの一人として参加しました。
 討論で、新しく博物館をつくるとしたらどのようなものが望ましいかと聞かれた私は、「館長が館長室に籠もっているような博物館では駄目だ」、「館長の学問的見識が活かされるようなものでなければならない」等の発言をしました。
 そのときは、自分が館長になる日が来るとは思ってもいませんでした。その後、出雲弥生の森博物館ができて館長になるよう要請されたとき、私はこのシンポジウムを思い出し、微力であってもこの信念を貫こうと心に決めました。
 開館以来7年、多くの方々の支援を受けて当館は着実な歩みを続けています。私は電鉄大津町駅から歩いて通勤していましたが、道で老幼男女の市民から声を掛けていただき、当館が地域に支えられていることを実感していました。
 私は人生のほぼ半分を西谷墳墓群(弥生の森)と関わって過ごしました。顧みれば本当に恵まれた考古学人生でした。応援してくださった皆様に心からお礼申しあげます。そして新館長のもとで、当館の活動がさらに豊かになりますよう祈っております。

                          出雲弥生の森博物館
                           名誉館長 渡邊 貞幸
 

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